ちょうどこの時期は学割シーズンで子どもに新しくスマホを買ってあげる親御さんもおおいんじゃないでしょうか?
中高生にもなれば既に子どもにスマホを持たせている家庭も多いですよね。
最近の調査によるとすでに高校生の96%はスマホを所有しているそうです。
しかしスマホに関わる環境は日々進化しており、親御さんが子どものスマホ利用を把握できていないということも多くあるようです。
ここ2年の間で子どもにガラケーを買ってあげる親はかなり少なくなってきており、最近では初めて持つケータイがスマートフォンという家庭も増えています。
これは親自身がスマホを便利なものと考えているからであり、電話やメールの連絡だけでなくLINEや様々なアプリを使って子どもの身を守るのにも有効だからです。
その反面、親から子どものスマホ利用に関する相談も増えています。
スマホを利用した犯罪被害の内80%が未成年というデータもあり、自分の子どもが被害に合わないようにするためには親がしっかりとした知識を身に着けている必要があります。
本日はスマホの危険性を知り、その危険性から子どもを守る方法について書きたいと思います。
スマホの危険性
では実際にスマホを使う上でどのような危険性があるか見ていきましょう。
大きく分けてスマホを使う上での危険性は5種類あります。
この5つです。
ではこの危険性についてひとつずつしっかりと学び、対処方法を知っておきましょう。
①SNS
出会い系サイトというものを聞いたことがあると思います。
最近はあまりニュースなどで話題になることも少なくなりましたが今でもあります。
出会い系サイトとは、会ったこともない顔も知らない人と出会うためのもので本来は大人向けのものですが、未成年がつい利用してしまうこともあるようです。
最近では出会い系サイトへの規制がしっかりしているので未成年者の利用や事件も減ってきました。
しかしそれに代わってFacebookやtwitterをはじめとしたSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)つまりネット上で人とつながるサービスで会ったことのない人と知り合うことができるようになりました。
大人の場合SNSはFacebookを使っている人が圧倒的に多いですが他にも
・LINE(メッセージアプリだけどSNSにも含まれます)
など他にも日々新しいSNSサービスが生まれています。
不思議な事に未成年の間ではあまりFacebookは流行らない傾向にあるようです。
恐らく自分の親の世代が使っているから繋がりたくないんでしょうね。
Facebookはみなさんの中にも使っている人がいると思いますし、SNSや出会い系自体が悪いわけではありませんが、子どもが使う上で実際に危険性があります。
SNSを通じて知り合った人と実際に会いそこから暴行被害や金銭を巻き上げられる等の事件も起きています。
もちろんSNS上でやり取りをしている間はいい人を装っていますが、実際に会ってみると急変してお金を要求したり、仲良くなるにつれてこういった事件に巻き込まれるといったこともあります。
またストーカー被害に繋がるおそれもありますね。
SNSの怖さは知らない人と会う事以外にもSNS内の友人のグループなどでLINE上なら対面よりもひどいことを言いやすくいじめに繋がりやすくなっています。
実際にLINEグループ内の口論から殺人へ発展したという事件も起こっています。
全文表示 | 中一殺人、やり取りはすべてLINE 「密室」の中で事態は急速に悪化していった : J-CASTニュース
このSNSの一番怖い所は、SNSなどスマホを使った交友関係は親に知られることが無く、子どもが危険な状態にあってもそれを知ることがなかなかできないという点にあります。
特に純粋な10代の内はネット上の相手をリアルの相手が同じであるととらえてしまいがちです。
ネット上でいいことを言ったのでこの人はとてもいい人だと感じてしまうんですね。
大人であればネットの情報を全て鵜呑みにするなんてことは経験から少なくなりますが、子どもたちはそう言った判断もまだ未熟なため事件に巻き込まれる危険性が高まります。
②ウイルス
これはお子さんの利用に限ったことでありませんが、スマホを使っているとウイルスに感染してしまう可能性があります。
スマホがウイルスに感染してしまうと、スマホに入っている情報をどこかに送ったり、スマホにロックがかかってしまい解除するためには金銭を要求したりするものがあります。
ウイルスの感染ルートは主にメールとインターネットとアプリの3つのパターンがあり、メールの添付ファイルを開くとウイルスに感染してしまう、インターネットを見ているとウイルスに感染してしまう、ダウンロードしたアプリからウイルスに感染してしまう場合があります。
また最近増えているのが画面上に「スマホがウイルスに感染しています」と出てくるものです。
これは実際にはウイルスに感染してなくて、画面に従って進めるとお金を要求されます。
③有害サイト
スマホは誰でも簡単にインターネットに接続していろんなサイトを見ることができます。
ニュースなど勉強になるサイトもありますが、中には有害なものもあります。
例えばアダルトサイトや自殺・薬物・ギャンブル、犯罪に関わるようなサイトです。
中高生男子とかエロサイト超見るよね。
実際にインターネットの検索で「自殺」「方法」などで検索すると、様々な自殺の方法や自殺しようと思っている人の心理など様々なサイトが出てきます。
自殺サイトや薬物サイトなど非常に偏った情報や意見を持った人たちがサイトを作ったり書き込みをしていることが多く、多感な時期にこういったサイトにのめり込んでしまうと、その子の考え方をまげてしまうこともあります。
④課金
パズドラやモンスト、ポケモンGOと言ったスマホゲームは基本的に無料でゲームを楽しむことができます。
しかしながら、課金をすることによって簡単にゲームを進められるようになったり、特別なアイテムを手に入れることができます。
親の知らない所で課金をしてしまい10万円を超える様な高額な請求が来たという話も珍しくありません。
親がそれを把握している場合や、自分のおこずかいの範囲でやっている分にはいいですが、実際に数十万円の請求が来た親の心理を考えると、突然のことに対する驚きと何か犯罪にあったんじゃないかと言う恐怖と子どもに対する失望など、とても複雑な心情です。
こういったことが自分の家庭に起こらないようにするためにも課金に対する知識はしっかりと知っておく必要があります。
⑤スマホ依存
スマホが無かった頃は子どもが依存すると言えばマンガかゲームでした。
自分も中高生の頃は何時間もスーファミやってて親に怒られたことあります。
マンガやゲームは飽きてしまえばまた新しいものを買う必要があり、非常に短期的だと言えます。
スマホの場合は基本的に無料でいろんなことができます。
ゲームや漫画も無料で読むこともできるし、LINEなどで友だちとやり取りをしたり、インターネットでいろんなサイトや動画を見たりできます。
手軽にいろんなことを楽しむことのできるスマホは未成年だけじゃなく大人も依存性が非常に高いですが、その反対に勉強に手がおろそかになったり、睡眠不足、コミュニケーション能力の低下、他のことに対して無気力だったりと弊害もあるため適度な利用が必要となります。
対処方法
とまあデメリットばっかり書きましたが、悪いことだけではなくスマホを持つことでのメリットもあります。
子どもとの連絡はすごく簡単だし、スマホのGPS機能を使えば子どもがどこにいるのかすぐに特定することもできます。
非常に便利なスマホですが、使い方によっては弊害も沢山あるためそれに対する対処方法をしっかりと知っている必要があります。
①フィルタリングアプリ
基本的にスマホはインターネットを使って自由に検索をしていろんなサイトをみることができますが、制限をかけることができます。
それがフィルタリングです。
フィルタリングをかけるとFacebookに接続できなくしたり、有害サイトに接続できないようにできます。
また子どもの年齢に応じて(小学生・中学生・高校生)見れないサイトの設定を変えることもできます。
Androidでは他にもスマホを使える時間帯を制限したり、使ってもよいアプリ、ダメなアプリを制限することもできます。
フィルタリングはスマホに専用のアプリを入れることによって使えるようになります。
通常スマホでインターネットを使う場合、iPhoneならsafari。
Androidのスマートフォンならクロームやブラウザを使いますが、safariやクロームなどを使えないようにし、専用のアプリでインターネットを楽しんでもらいます。
このフィルタリングアプリは各ケータイ会社が統一して「あんしんフィルター」という名称で提供しています。
iPhoneならAPP STORE、AndroidならPlay Storeで検索してインストールしましょう。
基本的にはこの設定はショップでも行ってくれるように義務付けられてるのでショップでお願いすればやってくれます。
またフィルタリングは必要ないという親御さんもよくいるんですが、各都道府県の条例で基本的にフィルタリングは必ずつけなくてはいけません。
うちの子はしっかりしてるので安心だと思っていても本人が意図しないところでトラブルに巻き込まれてしまう可能性もあるのでフィルタリングはしっかりと行いましょう。
フィルタリングを設定しておけば、勝手にアプリをインストールするのを防いだり、有害サイトへの接続を防ぐことができます。
②ウイルス対策
スマホがウイルスに感染してしまうとスマホが使えなくなったり、スマホに入っている個人情報をどこかに送ってしまったりと非常に危険性が高いです。
そこでウイルス対策アプリを入れることによりスマホにウイルスが入らないようにすることができます。
最近ではランサムウェアというウイルスが流行っていて、お金を支払わない限りスマホを使えないようにするといったものが増えてきています。
ウイルス対策アプリで有名なウイルスバスターのトレンドマイクロの発表によると2016年中にランサムウェアの感染は日本国内で65400件あったそうです。
ランサムウェア(身代金要求型ウイルス)とその対策について - トレンドマイクロ
ウイルスは誰でも感染するものではありませんが、年々その危険性は増してきています。
ウイルス対策アプリをスマホに入れて対策をする必要があります。
③高額請求
子どものスマホの高額請求はほとんどがゲームによるものです。
課金をすることによってゲームを有利に進めたり、レアアイテムを手に入れることができるようになります。
先程のスマホ依存にも繋がりますが、ゲームにのめり込んでしまうとどうしても課金したくなってしまいついやってしまうそうです。
ではこの課金のお金はどこから出ているかと言うともちろん親のお金です。
スマホで課金をする方法は3種類あります。
- プリペイドカード
- クレジットカード
- ケータイ会社の請求
この3つです。
プリペイドカードとはコンビニなどに売っているiTunesカードなどのカードで例えばこれを1000円で買うとアプリで1000円分の課金をしたり有料アプリが購入できるようになります。
プリペイドカードは自分でお金を払って買う必要があるので基本的に高額請求に繋がることはないでしょう。
クレジットカードを子どもが持っているはずがないので、当然ながら親のクレジットカードです。
最近の子どもはインターネットを通じていろんなことを知っていて、クレジットカードを使えばその場でお金を払わずに簡単にお買い物ができることも知っています。
夜中や親の留守のタイミングを見てクレジットカード番号やセキュリティコードをこっそり調べて課金することもあるそうです。
クレジットカードの入ったお財布の位置などもなるべくなら子どものわからない位置にしまっておきましょう。
最後にケータイ会社の請求とまとめる方法です。
子どもが1000円分の課金をすれば来月のケータイ料金の請求と一緒に1000円が請求されます。
これはケータイ会社の4桁のパスワードがわかれば簡単に課金出来てしまいます。
ケータイ契約時に決めたパスワードは子どもに伝えないようにし、もしすでに知っているようならショップでの変更をおススメします。
また子どもがどんなゲームにはまってるか親もちょっと試しにやってみるのもいいかもしれないですね。
親がハマって課金しちゃったら元も子もないですが、子供との会話のネタも増えるよね。
こういった対処をしていれば高額請求を未然に防ぐことができますが、根本的な解決にはなっていません。
スマホゲームでの課金は基本的に何も残りません。
楽しかった思い出は残るかもしれませんが、ゲームを辞めてしまえば後悔だけが残ります。
子どもに限らず自分たち親の世代でも課金をしている人も多くいます。
まずは親が一生懸命働いているお金である事をしっかりと知ってもらい、お金の大切さを伝える必要があると思います。
まとめ
子どもをスマホのトラブルから守る方法はいろいろあります。
まずは親がどういったトラブルがあるのかを知り、その対処方法をきちんとしっておきましょう。
そしてスマホ依存にも関わってきますが、ゲームなどでスマホにのめり込んでいる子供のほとんどが他に夢中になれるものが無いようです。
部活や趣味・友人関係などもっと子どもたちがいろんなことにふれることのできる環境を作ってあげることが親の役割なんだと思います。
また最近の調査によると、親子でスマホに関するルールをしっかりと話し合って決めた家庭ではスマホによるトラブルが少ない傾向があるそうです。
ぜひこの機会に今日お子さんと一緒に話し合いスマホの危険性を伝えスマホのルールを決めて、正しくスマホを使っていただきたいと思います。